岐南町にあるJAぎふはぐり支店と岐南支店などの金融機関６支店にあるATMに近づくとスピーカーから「大丈夫。大事なお金が狙われてるよ。気をつけてね」などと園児の元気な声で呼びかけることで詐欺被害を防ぐ活動が９月１５日から始まりました。スピーカーに録音した園児の声をATMブースで流し詐欺被害を防ぐ取り組みは、県下で初めてのことです。

　これは県内で前年度を上回るニセ電話詐欺被害が多発するなか、岐阜羽島署協議会員（地域住民代表）から「孫世代の声なら高齢者等も耳を傾け、被害が減少するのでは」と岐阜羽島署に提案。この提案がきっかけとなり、岐阜羽島署が人感センサー付きスピーカーを購入し、園児の声を登録。このスピーカーを同町の金融機関で活用してもらうことで、詐欺被害の抑止をめざしています。

　スピーカーは同町にある各金融機関のATMブースに６台設置。利用者がスピーカーの２．５㍍以内に近づくとセンサーが反応し園児の声が流れる仕組み。スピーカーから流れる元気な声の正体は、岐南町にある社会福祉法人豊誠会「岐南さくら認定こども園 けやきの杜」に通う年長園児５１人。園児は自身のおじいちゃんやおばあちゃん等が被害にあわないように願いを込め、一生懸命呼びかけました。

　スピーカー設置前のこの日は、「岐南さくら認定こども園 けやきの杜」で「詐欺被害防止 防犯機器贈呈式」が開かれました。声を録音した年長園児から「僕たち・私たちの声でおじいちゃん・おばあちゃんを守ってね」と伝えながら、各金融機関の支店長等にスピーカーが手渡されました。

写真＝年長園児から手渡されたスピーカーを手にするはぐり支店の桑原仁支店長と岐南支店の三田徳江代理（左）