肥料価格が高騰するなかJAぎふは、生産者が栽培する農産物の生育に関わる土壌に含まれる養分などの状態を確認できる土壌分析装置を8月に4つの営農経済センターに各2台と本店に1台の計9台を導入。TACや営農経済センター職員約70人が農業者に出向く土壌診断を9月から本格的にスタートさせました。
TACやセンター職員は、土壌分析装置が判定したデータを持参し農業者宅や圃場(ほじょう)に訪問。分析データに基づき適正な施肥提案による施肥量削減など圃場の改善に努めることで、生理障害の軽減・品質向上やコスト削減の実現による農業者所得の向上をめざします。
土壌分析装置導入前は、JAぎふを通じて分析機関に土を提出。1~2週間程度かけて分析データが農業者宅に届くことで、タイムロスが発生していました。土壌分析装置導入によって15分程度で土壌診断ができることが可能となり、分析データを基に速やかに職員が農業者に施肥提案を行うことで、作業の省力化など最適な栽培提案の支援が可能になるといいます。
22日には、岐南町徳田地区で特産の「徳田ねぎ」を栽培する岐南ねぎ出荷組合の葛谷和彦組合長の3㌃の圃場で採土した分析データを南部営農経済センターの浅野剛担当が持参。リン酸や加里が多かったため、普段使う別隣化成と園芸化成403燐加安14号の投入をやめ、粒状石灰窒素を入れることを提案。約4,000円のコスト削減につながります。
写真=分析データの結果を基に葛谷組合長に施肥提案を行う浅野担当(右)