近年の相次ぐ気象災害を受けてJAぎふは、農業用補強対策事業を創設しました。農業者や農業者団体を対象に、雪支柱やタイバーなどのハウス補強にかかる資材の3分の1または5万円のいずれか低い額で支援します。総額は170万円。台風や降雪による被害を防ぎ、農業経営の継続を支援します。JAぎふ本店の関係部署が7月に開いた農業用ハウス補強対策会議で策定し、7月から適用し、助成期間は2023年3月までです。
近年の気象変動により、農業用ハウスが倒壊・破損するなど被害が増加するなか、農業者の生産意欲の減退や離農による耕作放棄地も増加が懸念されます。また、コロナ禍や不安定な国際情勢などにより、農業生産資材の価格が高騰したため、農業用ハウスの補強を断念する農業者もいるのが現状です。
JAは7月から「ハウス総点検運動」の取り組みを始め、園芸TACや営農経済センター職員が農業用ハウスで農産物を栽培する農業者約340戸に出向いています。農業者からは「資材が高いから補強に踏み出せない」などの声が多数上がったこともあり、被害を未然に防ぐためのハウスへの補強などに活用してもらうために事業を策定しました。
8月30日には羽島市でアスパラガスを栽培する浅野綱男さんのハウスを訪れ、前回相談を受けた見積もりを持参。今後、ハウス補強をするか検討していきます。
写真=補強箇所を再度確認する南部営農経済センター職員と浅野さん(左)